9年前に定年退職して、中島公園の近くに転居した。
職場中心の暮らしを止めて、さあ!これからは地域貢献と意気込んだが、結果は悲惨だった。
さっそく町内会の鴨々川清掃に参加してみたが、知らない人の中で右往左往するばかりだ。
長靴を履いていなかったので、川にも入れない役立たずになり、惨めな気分だった。
地域の新聞をボランティアとしてお手伝いしたが、これと言った経験もなく、出来ることは配達くらいだ。
しかし、マンションの前の「チラシ配布お断り」の掲示に怖気づいて止めてしまった。
失敗に懲りて方針転換した。
7年前に、自己紹介代わりと思って、近所の人に親しまれている中島公園のホームページを開設した。
それからはHPを介してボチボチ知り合いができるようになった。
3年前に、近所に住む「札幌彫刻美術館友の会」会長と出合った。 それからは、とんとん拍子。
情報提供のHPから脱皮して、取材して行動するHPへと進化した。

彫刻清掃と調査のボランティア活動の中で、林の中に放置されている銅像が、郷土史上でも重要な芸術文化遺産であることを知らされた。
さっそく、HP「中島パフェ」に特ダネ記事として載せたが、何の反響もない。
誰も驚かないし、中島公園近所の住民も全く無関心のままだ。
少なくとも私の耳には聞こえて来ない。
あれから3年たった。
”木下成太郎像(朝倉文夫作)〜シンポジュウム2010「北の彫刻」〜”
が2010年10月17日、札幌パークホテルで開催されることになった。
世の中は不思議なものだ。3年間鳴かず飛ばずの「木下成太郎像」だが、
ここに来て、大ブレイクしてしまった。
4年前の「札幌まつり」の夜、中島公園の彫刻が、何者かの悪戯で転がされたりした。 「なんとかせにゃいかん!」と始めた彫刻清掃が、「お宝」の発見へとつなたった。 世の中、何が幸いするか分からないものだ。
喜びを通り越して、ただ驚いている。
主催:札幌彫刻美術館友の会 共催:武蔵野美術大学、大東文化大学
後援:観光情報学会、北海道芸術学会、札幌市、NHK、STV、道新、他
協賛:札幌パークホテル、ノボテル札幌、キタホテル、キリンビール、他