2010年09月30日

2010年9月の中島公園

中島公園2010年9月

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中島公園の東側にある「木下成太郎像」が、大変貴重な文化遺産であることが判明した。 戦時中の金属回収令でほとんど消滅した朝倉文夫作品の奇跡的生き残りであることが分かったのだ。 2010年9月30日更新

1頁:9月26日の中島公園

 

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←貸しボートの営業も残り一週間

貸しボートも10月3日で終了の予定だ。 ボートが居なくなれば、野鳥が落ち着いて過ごせると喜んでいる人がいる。公園には、いろいろな人がいて楽しい。数年間ビニールシートに覆われていた「みどり子ファミリー」が姿を現してくれた。花の帽子を被った様な、姿が可愛い。秋になり髪が伸び、目が見えなくなりそうだ。 それも可愛い。今年の秋は遅かった、小さな秋を見つけに公園中を歩きまわった。 日本庭園でようやく見つけた秋。↓

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「みどり子ファミリー」も秋を向かえ寂しくなった。

日本庭園で小さい秋見つけて、大きく表示。


 

2頁:中島公園9月の出来事

 

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←一部の木々に樹木名表示版が付けられた。

樹木名表示板も簡単なようで、難しい。風雨にさらされるので、丈夫でなければならない。今までいろいろな方法で行われていたが、けっきょくは費用をかけるのが、一番よいようだ。今年の夏は暑かった。9月に入っても残暑が厳しい。東京からのお客様に早朝の中島公園を案内した。 涼しくて気持ちがよかった。水鳥も落ち着いている。去年から始まった八窓庵での茶会は人気がある。国指定重要文化財の中に入れる機会はこの期間だけだ。9月の土日祝に開かれた。

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東京からの観光のお客様と早朝の中島公園散策。

三分庵(八窓庵と同じ建物内)で茶会が開かれた。


 

3頁:9月5日野外彫刻清掃

 

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←朝倉文夫 作の「木下成太郎像」

最近になって注目を浴びている「木下成太郎像」の清掃は、特に念入りに行われた。このブロンズ像についての「シンポジウム2010【北の彫刻】」が開催の予定。中島公園の野外彫刻清掃を始めて3年経過した。最初は高齢者中心の清掃作業だったが、徐々に若い人も加わり、今年は小学生を含む幅広い年齢層が参加する彫刻清掃となった。「札幌彫刻美術館友の会」による野外彫刻解説も行われた。 将来を担う小学生にとっても勉強になる。清掃運動は意義あるイベントへと進化している。

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安田侃 作の「相響」山内壮夫 作の「猫とハーモニカ」

 

4頁:中島公園の動物達

 

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←オシドリの幼鳥らしい?

ちょっと変わった水鳥がいた。 散歩者の話しによると、オシドリの幼鳥らしい。 豊平館前の池。豊平館前の水辺で鴨を狙っているらしい猫たち。 何回か鴨を捕食している猫を見たことがある。 野生を感じさせる猫は逞しい。逞しいといえば、カラスだが、これは何とかならないだろうか。 カラスも生態系の一部だが、増えすぎている。 カラスにエサをやらないことが第一と思う。

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池の鴨を狙う猫? それとも水辺で暑さを凌ぐ? 

元気でうるさいカラスたち。


 

5頁:美しい中島公園

 

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←北海道立文学館

文学館とキタラは「平成の再整備」のなかで建てられた。豊平館、八窓庵が歴史。文学館とキタラが芸術という位置づけ。都心に「歴史・芸術ゾーン」が誕生した。「文学館の建物は嫌いだ」という文学ファンもいる。もう少し、歴史を感じさせる建物にできなかったと言うのだ。なんとなく分かるような気がする。中島公園の花はひっそりと咲いて、自己主張しない花。自然の中に溶け込んでいるように見える。しかし、最近は花壇なども増えている。 

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菖蒲池の南、芝生の広場の西側に何となく咲く花

北西側から見た札幌コンサートホール・キタラ


今月の一枚  野外彫刻清掃

 

3年前、「札幌彫刻美術館友の会」会員と中島公園周辺住民で始めた中島公園野外彫刻清掃も、回を重ねるに連れて、周辺ホテルや公園関係者も加わり、更に、子供達、外国人なども加わる幅の広い活動となる。

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管理人のつぶやき

 北の彫刻「木下成太郎像」シンポジウム

中島公園菖蒲池東側の林の中に鎮座する「木下成太郎像」が大変貴重な郷土史的・美術的文化遺産であることが判明した。

「札幌彫刻美術館友の会」と「中島公園モニュメント研究会」では、中島公園内の野外彫刻の調査と清掃を行っている。

3年前、「木下成太郎像」が、貴重な朝倉文夫作品であることが分かった。 東洋のロダンと称された朝倉文夫だが、彼の作品400点余りは、は戦時中の金属回収令で、そのほとんどが潰されて兵器などにされてしまった。

現在の朝倉作品のほとんどは、石膏を元に、戦後作られたものである。 中島公園にあるように、台座、基壇、ブロンズ像の全てが当時のままというのは、大変珍しいと言われたいる。 あるいは、唯一かも知れない。

最近、このことが、木下成太郎が創設した武蔵野美術大学にも知られることになり、大学では野外彫刻の分野で国際的な活動をしている、黒川教授を札幌に派遣することに決定した。

以前より、この問題に関わってきた、札幌彫刻美術館友の会では、黒川教授の基調講演をメインに「シンポジウム2010【北の彫刻】」を開催し、主催することになった。 共催は武蔵野美術大学、大東文化大学。 いずれも木下成太郎が創設した大学である。

posted by H.Ishikawa at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 9月の中島公園